• TOP
  • 最新情報
  • 竺仙商品について
  • 最新浴衣ランキング
  • 竺仙ギャラリー
  • 竺仙とは
  • 取扱い店舗ご紹介

現代の名工

江戸小紋手染め職人 浅野榮一氏

世界を感動させるアーティスト、美意識を発信するデザイナー、和食を無形文化遺産にした料理人、世界が認める建築家、研究者、スポーツ選手・・・日本人のもつ、日本人の気が付いていない日本人のポテンシャルがここにも存在します。
江戸小紋手染め職人 浅野榮一氏。縞柄(ストライプ柄)の道に入り50余年 半世紀以上をかけてゆっくりとその技術を磨き厚生労働大臣より現代の名工卓越技能賞を受賞したのち黄綬褒章を贈られた職人でもあります。現在縞彫りの人間国宝であった故児玉博氏の型紙のみを使用して染め上げる手技がここにあります。型送りの乱れが毛筋半分も許されない繊細な手仕事を浅野氏は、「体調の変化や心のあり方が作品に反映される恐ろしさがある」と語られます。樅の板(約7m)の上に縮緬の生地を紙状になるほど、ぴたりと貼ることからその仕事は始まります。全て紙状にまでなった生地の上から、約20cm程の縞の型紙を使って糊をおいていきます。生地全体(約12m)に型紙を送りながら、糊置きすること60回。これで終わらないのが小紋染めの仕事。しかもそこに彫られた縞は寸間(3.3cm)19本、23本、26本、31本、と、とても常人の目で数えられない程の細いものであります。職人さんの仕事は一生勉強と言われています。是非共、アートともいうべきこの作品をご覧頂きたいと思います。繊細な縞模様を染め上げるひとつひとつの瞬間の息づかいが伝わってくる作品を目の当たりにすると、人の手が作り出すものはいかに可能性を秘めたものであるかを改めて実感させられます。現代の名工はまだまだ自身の技術の向上と制作に熱い火を心にともし、今なお革新者であり挑戦者であるその姿に無性に心が揺さぶられました。それぞれの“仕事”に責任と誇りを持つ職人たちからは、今この時代に生きる若者にこそ受け継がれていくべきチャレンジングな精神を感じずにはいられません。伝統技術を駆使してさらなる革新へのあくなき挑戦。そして衰えることなき制作意欲こそが、日本の職人魂といえましょう。
【取材協力】浅野染工場 / 茨城県 稲敷郡

手付手染め江戸小紋の作業工程

  • 「長板に水分を施す」

    7メートルの長板に適度な水分を施します。
  • 「白生地張り」

    白生地を長板に張ります。水分を得た長板にはあらかじめ糊がしみこませてあり、生地目を直し、ピッタリと張付けられます。地味ではありますが、型染小紋の染工程で基本の大切な作業です。
  • 「糊置き」

    いよいよ型を手付け(糊置き)をする工程です。型紙の上から防染糊を置いていきますが、ヘラを縦に糊置きすることが縞柄を染める際の特徴です。
  • 「竺仙鑑製」

    《竺仙鑑製》の口型をつけ、糊を乾かします。残りの半反、同じ作業をして一反(約12m.)の糊置き終了です。

  • 「しごき染め」

    いよいよ「しごき」染め開始です。糊置きの終了した生地をしごき台に移し、しごき糊をヘラでしごいていきます。
  • 「蒸し」

    「蒸し」しごきおわった反物を蒸し箱に入れ、染料を定着させます。
    (季節や湿度、柄や色にもよりますが5分程)
  • 「水洗い」

    防染糊としごき糊を落とすため洗い場で水洗いします。

  • 「乾燥」

    染め上がった反物を工房内で張り、乾燥させます。
  • 「仕上がり」

< File.03 引き染め 職人づくしTOPへ