掲載写真は2022年婦人画報社発行
美しいキモノ
2022年夏号(276号)149頁掲載
モデルは松島花さん
竺仙定番の生地、奥州絣とも呼び、先染めされた綿紬の糸で織った生地を使用し、江戸小紋を永年扱ってきた染めの技法を取り入れた竺仙ならではの味わい深いお品でございます。
この意匠は日本画家の宮下真理子さんに描いていただきました。竺仙の変遷が意匠で表現された愛らしい姿の「竺仙のりす」。
柴田是真の描いた「七代目団十郎追悼摺(瓢箪涅槃図)」から来た作品が原案でございます。
団十郎を瓢箪にみたて、その逝去を悼む人々を動物たちの姿で描いた作品でその中に初代・仙之助は小柄な当主だったこともあり、りすに見立てたのでしょうか。
常に商いのヒントを拾い集めていた目利きを上手く表現して下さっています。
竺仙意匠の葡萄の柄にリスを隠し絵のように描く宮下真理子さんの発想力の豊かさを改めて感じる作品となりました。
竺仙店内撮影
竺仙定番の万寿菊の柄を大きく描いた「大万寿菊」。
リズミカルにバランスの良い作品に仕上げました。
ぼかしの差し色も水色と青が清々しく、夏の陽射しにも負けない調和のとれた美しい逸品となりました。
帯は大人の女性が似合う紗の赤の博多半巾帯も同時に人気がございましたお品物です。
竺仙店内撮影
奥州絣の生地に松煙と顔彩の紫色を使い染め上げた味わい深い優雅な「風に吹かれる牡丹柄」が今年も上位にランクインされました。
過去にも綿紅梅小紋、奥州小紋、松煙染小紋と生地を変え色を変え発表してまいりましたが、どの作品にも個性があり存在感が出る意匠でございます。
紫色と奥州絣の生地のバランスが見事に調和された竺仙の代表柄となっております。
掲載写真は2022年婦人画報社発行
美しいキモノ
2022年夏号(276号)140頁掲載
モデルは松島花さん
竺仙の絹紅梅。その軽さに誰もが驚き、まるで生地が生きているかのような触感でございます。
今年は白地に紺で染め上げたペイズリーの調べを思わせる唐草の柄がランクインされました。
縁側に凛と佇む姿は盛夏を忘れさせる涼しさを感じます。
上質な生地をさらりと着こなしていただき竺仙のこだわりを感じていただければ何よりでございます。
竺仙店内撮影
格子状に織られた糸はベースの木綿糸より太い番手の糸を使用し格子の糸はボイル撚りして、シャリ感を出しております。
さらりとした触感で心地よい生地として定評でございます。
そよぐ短冊の柄はまるで幾重もの小紋染反物の調べさえ感じます。
松・青海波・松皮菱・七宝・雲取り・梅・楓・椿・菊の柄が緻密に表現されております。
竺仙創業180周年記念にふさわしい意匠でございます。お召しになることでその美しさが一層引き立つ逸品でございます。
竺仙店内撮影
竺仙バット紺で染め上げた二つの柄がランクインされました。
高度な技術で精錬されたコーマー糸を使い平織した生地はなめらかで肌触りも良く吸湿性に優れ、更に足のさばきも良しと俳優陣の皆様、舞踊のお稽古着としてまた普段着としてコーマ生地を指名されるほどの選ばれし生地となりました。
今年は肌の過敏な方にもお薦めを致し、肌触りの良さにもっと早くに来れば良かったと何よりも嬉しいお手紙を頂戴いたしました。
ロングセラーのキセルの柄は故三浦春馬さんが映画のシーンで小物として身に着けておりファンの方々から多くお問い合わせをいただき、壊れてしまっていた型を彫り変え染め上げた作品です。
萩の柄は「店主が選ぶ今年の新作」で発表致し、格子状に表現した新しい萩の配置の妙に新しい柄として人気がございました。
竺仙店内撮影
日本橋福徳神社撮影
他社様では決して見られない竺仙オリジナルの綿絽生地でございます。
普通糸よりも多くの撚りをかけ生地にシャリ感を出し、絽目の大きさを変え近くで見ると絽目が乱絽になっております。
ロングセラーで愛されている鉄線繋ぎの柄を今年は綿絽白地で染め上げました。
今年の夏女優の上戸彩様がCM(丸亀製麺様)で着用してくださったことで改めて、鉄線繋ぎの柄の美しさを再確認できたお品物になりました。
左:竺仙本「竺仙のゆかた江戸の粋」より/右:日本橋福徳神社撮影にて竺仙撮影
竺仙の注染の染はコーマ生地・綿紬・綿絽・かげろう生地・細川染めに使用し制作しております。
こちらの檸檬の輪切りの柄は、精錬されたコーマ糸を使い染め上げました。
竺仙本「竺仙のゆかた江戸の粋」繊研新聞社発行 宮下政宏氏著24頁に登場する竺仙の檸檬の柄は大正時代手拭用に染めたお品物です。
この原形を活かし輪切りの檸檬に種もリアルに表現し型を彫りました。
新鮮な柄の中にも必ず古典の原形が生きております。
掲載写真は2022年婦人画報社発行
美しいキモノ
2022年夏号(276号)150~151頁掲載
モデルは勇斗さん
2枚の型紙を使い染めた細川染め。ベースの地色にもこだわる染めは手間ひまかけて注染染で制作しております。
大小あられの柄に大きな番傘の柄を合わせた「江戸雪中」盛夏の夏にふさわしい意匠でございます。
竺仙店内撮影
浜松で織られた生地でございます。涼感を出すためにすき間をあける織り方(ドビー織)を使い柄を織り出し3年前に新素材として発表致しました。
本来白生地に使用される技法ではございませんが、生地にすき間をあける紋織技法を使用し作り出した夏にぴったりの織物となりました。
人気色、人気柄で染め上げました。
いつまで続くのだろう・・いつ終わるのだろう。コロナとの共存の生活。
我慢の続いた2年が過ぎ3年目の夏。
それでも変わらず竺仙の夏は早く訪れました。
今年新しく出会えたお客様。お久しぶりの再会で笑顔で会うお客様。
皆様の爽やかな笑顔と優しい言葉を頂き、ここ日本橋竺仙にお越し下さった日々を思い出しております。
竺仙というブランドを高く評価して下さり、選び抜いた一枚一枚に思いを込めお客様のお手元に届きこれから先長く記憶にも心にも残る一枚であって欲しいと願います。
今年のベスト10、長く愛される意匠に続き新しく発表致しました美しい古典の意匠に人気がばらつきました。
何でも簡単に手に入る今だからこそ、竺仙のモノづくりに共感して下さるお客様が多くいらして伝え続けることが竺仙の使命でもあります。
竺仙の商品を手にすればきっと分かって下さるかと思います。
改めましてヒントはお客様がお持ちになっていると感じる夏となりました。
また笑顔で会いたいなあと思う夏でもありました。感謝の思いしかございません。
来年に向けより一層のお品物をお届けする為に竺仙は走り続けております。
児島記
価格の変動がある商品もございます。
また、染が出来ない商品もございますので
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